耳っていろいろだよね

イタリアの人に日本語の発音について聞かれて頭を抱えた.
まず,"Sakurai"(たぶんJ.J.Sakuraiの読み方が知りかったんでしょうね)はどう発音するのかと聞かれた.で,その後いろいろな"u"の発音について聞かれて,"Futon"の"u"は発音しないんだよねと言われて目が点になった.
日本人的には子音のみの音は存在しないわけで,あるのはアクセント強弱のみなわけだけど,彼らにとっては違うらしい.アクセントの強弱によって母音が抜けると言う感覚があまりにも遠かった.だいたいの音に母音が入るイタリアですらこうなのだから子音のみの音がもっと多い別の国だともっと激しいんだろうなと気が遠くなった.そりゃ(ちゃんと考えられた教育をしないと)英語がうまくならないわけだ.

あと,不思議だったのは「サ」と「ザ」が彼ら(欧州と言うよりかイタリア人限定?)的には隣り合ってるっぽいこと.自分の名前も「サ」行の音が入るのだけど,普通に「ザ」で呼ばれる.「すし」を「ズシ」と読まれて,いや,スシだからと「ズシ」だと厨子になっちゃうでしょと言おうと思って,厨子の意味を説明しようと思って撃沈したわけだけど,ともかく,音便でサ行がザ行になることはあっても,それ以外だと基本的に移らないからけっこう意外だった.

同じ口と耳なのに何でこんなに感覚が違うんだろうと思いながら,やっぱ,日本語の発音がもうちょっと複雑なほうが後々楽だったのになあとちょっと恨み節.