ZAQ KURUIZAQツアー (2015-11-7,8,14)

もう2週間たってしまったけど,このツアーで不調になった膝と足首がまだ本調子じゃないそんなライブ。飛び過ぎ良くない。
2月のNext Labツアーから別に新アルバムが出るわけでもないし,規模感もさほど変わらないが,Next Labが最高すぎたのと短期決戦の東名阪という日程が都合良かったので,さくっと全通を決意。

  • 11/7 大阪 BIG CAT
  • 11/8 名古屋 BOTTOM LINE
  • 11/14 東京 新木場 Studio Coast

各日セットリストは2-3曲入れ替えるだけでほぼ共通。ただ,観客と会場の広さでノリが結構変わったなあという印象。

ということで,まず心拍数記録。
11/7 大阪

11/8 名古屋

11/14 東京

曲ごとの平均心拍数比較

改めてすごいライブだったなあと,心拍数を見ても実感する。心拍数150台(平均140超)を連発。盛り上がる曲を二つの山に割り振って,その山にいるうちはMCも最小限に突っ走るという構成の狙いがきっちりハマった形。ただ,こうすれば会場の熱が冷めず盛り上がるってのはサルでも思いつくんだろうけど,実際にやろうとすると普通は演者のスタミナ的に無理だろって思うのに,ちゃんとこなしてるZAQならびにZAQジャパンの体力おかしい。
心拍数だけを見ると,大阪は最初ということもあり好調だけど,大阪の宿がカプセルホテルで微妙に休めなかったので,名古屋は体調が悪くちょっと低め。東京は,前日に献血する心拍数ドーピング*1をした結果として高いが,後半完全に息切れ。心拍数的には普通だけど,後半飛びが完全に甘くなってた。反省。心拍数を上げる小細工なんてZAQには要らないということがよくわかった。

とりあえず曲の順に感想。
エキストラレボリューションは前回のNext Labで衣装替え時のinstにアレンジして使われてしまって,特別な存在だという納得感はあれど,好きな曲なのに聞けないのねという残念感があったから,今回のツアーで毎回聞けて胸が熱くなる。平々凡々な通行人Bの私は人生の主役になれますか?という曲自体のテーマも好きなんだけど,「『早く帰って,美味しいご飯が食べたい』それでいいのです,それが全てです」というフレーズが異様に好き。どんなに辛いことがあっても,夜遅く残業してるのに仕事がうまく行かなくて気分が滅入っていても*2,まあ明日も生きようってそんな気分になれる。まあ,ライブ中は飛んで盛り上がるぜうりゃ〜みたいな感じであまり感傷的にはならないんだけど,日頃聴いてるときは気を抜いてるとこのフレーズで泣く。それくらい好き。
で,次のKURUIZAQから中二病コンビの2曲のブロック。東京だとこの時間帯が一番観客の動きが流動的で飛ぶときにあたったりして,ちょっと緊張が走った。ちなみに,大阪だとトゥッティ!!でモッシュがかなりひどくなって係員が止めに入っていた。で,その後の曲でも案の定そこそこひどいモッシュになっててまた止めに入ってた。スペースが出来ると後ろから助走して前方へペネトレーションを図るラガーマンが結構いた… 名古屋だと前日に注意されてたのが印象深かったのか最後まで圧縮もなく統制取れてたのだけど,最後,ONE WAY ROADでZAQ本人がここに集まれ的にマイクか手を観客に投げかけて煽ったので,ついに崩壊して圧縮かかってた。苦笑。東京は,最初のブロックで緊張が走ってこの後どうなるんだよと危ぶんだけど,結局総じてずっと統制が取れてた。KURUIZAQはテーマ曲っぽいのにここでぶっこんでくるかという感動が特に大阪ではあった。で,曲中のここは飛ぶだろうか,どうだろうかみたいな反応にきちんとお客さん(私もだけど)が反応しているのを見て,おお,ZAQ現場相変わらず楽しいな,帰ってきたなあという気持ちになる。この居心地の良さと,良いとは決して言いがたい治安は紙一重なのが辛い。安易に人を誘えない雰囲気がある。
ちなみに,ZAQは1曲目だけ白衣と眼鏡で,エキストラレボリューションが終わるとどちらも取るけど,サポートバンドの方はこのブロックまでずっと眼鏡。なので,眼鏡陽ちゃんをきっちり堪能。というか,サポートの方は眼鏡取る暇すらないのかとあまりのハードさに唖然とする。

次のブロック最初の絶好調UNLIMITEDの大阪の回は東京でのMC曰く黒須さんの機材にトラブルがあったらしいんだが,全く気づかなかった。これは,はたしてMCで言っていたようにZAQジャパンのフォローが完璧だったからなのか,私を含めた観客の耳が節穴だったのかは結構頭を抱えるものがあった。本人登場のアニクラじゃないんだよというZAQの東京での煽りが胸に突き刺さる。ただ,東京の激情論でZAQが一瞬歌詞忘れしたのか入りに失敗したときは流石に気づいたから,まあなあと。あと,私の場合キーボードはしくったら流石に気づくと思う。しかし,盛り上がりブロックは,後半もそうなんだけどMCは短く,さらにその直後にはこの絶好調UNLIMITEDみたいに確実に盛り上がるだろう曲を保険として配置するのは当然なんだけど練られたセットリストだなあと思う。

次のカバー曲コーナーは,自分としてはアニソン全般を押さえるタイプの人間ではないし,アニサマとかも予習がかったるいからと行かないような人間なので,実はそこまで思い入れがなかったりする。Rebelionの真実の赤も大阪,名古屋と経て,東京でやっとちゃんとやれたくらい。ただ,どの会場でも観客の6-7割がアニサマに行ってるみたいで,だからかこういうカバー曲コーナーでもきちんと対応してたり,このコーナーが一番の高まりっぽい人とか居て面白かった(特に,東京のReason why XXXとか)。

その次は弾き語りコーナーで,心拍数的には一休み。奇跡までのストレートラインは改めて歌詞を3回聞かされると確かに恥ずかしいとMCするに値する甘酸っぱさだったなあと。ただ,ここらへん,難しいメロディーも恥ずかしい歌詞も自業自得だからなあというのがZAQのいいところ。変に難しい曲や妙にメッセージ性のある歌詞があると,歌わされている感が出てくるのだけど,それがないのが良いなあと他の曲でもしみじみ思う。シンガーソングライターの強み。
大阪では異様に貯めすぎてる感じがあって,逆に不自然だったのだけど,名古屋,東京と行くに連れて,貯めるところは貯めるけど,走るところは走るとメリハリが付いてこなれていくように感じたのが面白かった。
おかえりは,いつもののんのんびよりコーナー。もし映像化されたら,2番から観客席の中で緑のペンライトがホタルのようにたかれるのが面白いんじゃないかと思うが,Next Labは映像化するつもりまんまんで収録してたのに,ニコ生で流しただけで,円盤化まだされてないからなあという恨み節が。今からでもNext LabのBD出たら買う,多分。

switchback storyは「未来は真っ白で,過去は真っ黒だ」という,どういう人生を送ってきたらそういう刹那的なセリフが吐けるんだという歌詞が,おしゃれな旋律に乗ってくるのが印象的な曲。この曲の後に衣装替えで間を何でつなぐのかと楽しみにしてたら,コンクリートレボルティオのEDを山本陽介本人がギターで演奏してから,OPのカタラレズトモにつなぐという趣向にちょっと感動。
というか,この曲EDなのにThe beginningという謎のタイトルで,そういう意味ではこの順番のほうが正解なんじゃないかという気すらする。
カタラレズトモは,1番のコールのCome on エクウス!Ready Goはこちらが言うんだけど,じゃあ,2番の,Who is the hero? Look at me!は,言いづらいけどどうするんだという問題に対しては,Who is the heroはZAQが歌って,Look at meは観客なのかなあという感じに処理してるっぽい。
そういえば,衣装は最初の方はアイギスをイメージさせる白いドレス(1曲目だけさらに眼鏡と白衣)で,後半がピンクの髪に黒いゴシックっぽい短いドレスを合わせてて,きゃりーぱみゅぱみゅっぽく見えた。アンコール後がTシャツ(色は日替わり?大阪は黒で,その他は灰色だったような)に日替わりの帽子を被るスタイル。KURUIZAQの時に"ビジョンの中のアイドルは 笑顔ふりまき輝いてるけど 私にはできない"って歌詞があるんだけど,このツアーの間はいやーZAQ輝いてるよって叫びたい気分にはなった。特に,真ん中のパートの衣装が個人的には好き。ただまあ,先週見たアニサマの特集でtowanaとコラボで並んでる時のいづらそうなZAQとその後のmotsuとのコラボの時の水を得た魚のようなZAQにいろいろとノーコメントって気分になったので,辛い。

この次が日替わり曲で,この辺りから心拍数がおかしなことになって意識が飛びそうになりつつ,脚力の限界に挑むような感じになってくる。大阪は元祖KURUIZAQとでも言うべきfeel the noiZで逆に大阪でしかこれやらなかったのが不思議なくらい。名古屋は「ない」で,結構攻撃的なので好きな曲。これに限らず,ZAQは否定から入る歌詞が多いというか,布教しようと友人に聞かせたら,なんでこんなに否定形が多いのと言われた。でも,幸せそうな雰囲気で幸せそうなことを言われても,なんか別の世界の人間の言葉な気がして,受け止められない気がする。ZAQの下から上を眺める感じで,自分を卑下してる割にプライドだけは高くて,ガラスで隔てた向こうの幸せそうな世界に行きたいんだけど行かない,みたいなそんな世界観が個人的には大好物だったりする。
で,大阪が終わった後に激情論が流れないライブなんてあるのねえなんて話が散見されたんだけど,何の事はない,映像収録する東京ではこの日替わり曲に激情論が流れる。ZAQが赤は激情論の赤と釘を差すような定番曲に,心拍数も結構ヤバイ。

そういえば,Make it Glitterのタオル曲で少し涼しくなったかなと思ったあとにぶち込んできたPlay the rayの演出が未だに掴みきれていない。ZAQが歌ったり歌わなかったり,大阪で最初聞いた時にはなんかあった?と一瞬びっくりするくらいに歌ったり歌わなかったり。複雑に絡み合う曲のなかで,ラップのところをメインに歌ってるから多分そういう感想を抱いたんだろうけど,飛びすぎて朦朧としてる頭にそんなことが一発で理解できるはずもなく。未だに狐に包まれたような感じが抜けない。

そこから最後までが心拍数的には地獄エリア。OVERDRIVERとSeven Doorsの育ちぶりにびっくりする。OVERDRIVERはサビのところのウォーが,最初は3回,次は2回のはずなんだけど,みんなどうでも良くなってきたのかどっちも3回が定着しつつあるのが謎。確かに,盛り上がりすぎて意識が朦朧としてくるとどっちでも良くなる(自分も東京の最後の1回だけ間違えた)。Seven Doorsの方は,とりあえず"light up fire"を大声でみんなで叫ぶのが楽しい。あと,"心の力で変えられるものを"を叫ぶのも楽しい。で,それを受けて"「俺は」運命とは呼ばない”と男らしく歌うZAQがカッコいい。もっとも,この曲で一番かっこいいのは,最後にドラムが7カウントして終わるところをドヤ顔で指折り数えながらやるZAQなんだけど。そういえば,Next Labよりも今回のほうが意識的に歌詞にシンクロしたステージング(特に手の動き)が多くて結構感動した。が,具体的に何って言われると困る。例えば,VOICEで一つとか二人のとか指でやってたかなあというおぼろげな記憶。

アンコール後のトゥッティ!!が大阪では興奮のあまり会場の雰囲気がかなり荒れて頭を抱えたんだけど,名古屋,東京では比較的落ち着いてた。1番の高揚感は観客が叫ぶんだけど,2番の躍動感はイマイチ知名度が低いのでZAQが歌うというのが,カタラレズトモと同じパターン。新木場コーストへ向かう列の中に妙に楽器っぽいケースを持った人が歩いていたので,最後の東京はブラスでも来るのかなあとか思ったけど,そんなことはなく,ただ,どちらにしろ一番盛り上がる曲の一角を占めている存在感は素晴らしい。アニメの力としか言いようが無い。
その後は,AlterationとONE WAY ROAD。ある意味盛り上がるのが確定してる2曲。個人的な思い入れでいくと茅原実里で言えばパラロスとフリドリが続けて来るような感じ。そう思うと,最後にこれって,殺しに来てるセトリだよなあと。AlterationのあとのMCがちょい長めなのでようやっと生きて帰ってこれた感じ。そういえば,Alterationにかぎらず,ZAQ曲のキーボードってあらかたの曲が蒼い孤島レベルの難易度な印象があって,それを何事もなかったかのように捌く野崎氏というのは実はZAQジャパンの中で一番常軌を逸しているのではないかとしみじみ思ったりする。そもそも,ZAQ自身が音大をピアノで卒業してるわけでその前で弾くってかなりのプレッシャーじゃないのかと思ったりもするのだが,そんなことを全く感じさせないあの松平健をもっとみんな崇めるべきだと思ったりする(陽ちゃんがカッコいいとか,黒須さんの煽りが怖くて膝が壊れるまで飛んじゃうとか,カドシュンのスティックくるくる回しがカッコいいとかは前提として)。

あと,個人的にライブ後のライブTシャツのビショビショ具合がひどいので,United Athleでもコットンじゃなくてポリエステル100%のやつ希望*3なんだけど,色が出づらいとかで厳しいのかな?自己防衛としては速乾性のアンダーの上にTシャツを着こめば良いのかもしれないけど,効果あるのかな?焼け石に水感がある。

*1:献血をしてから1週間くらいは同じ強度の運動量で大体1割くらい心拍数が高くなる

*2:ああ,今日もそうだよ

*3:前にトライアスロンの大会の参加賞でもらったUnited Athleの5900-01とか。通気性抜群すぎるので寒いけど,速乾性というか汗をほとんど吸わないのでZAQライブにはコットンよりこっちの方がと思う。